神御衣社祭(針供養まつり)

<み衣さまの由来>

 神御衣神社はもと御衣(みころも)社と称し、明治36年11月25日、現在の愛知県海部郡立田村より若宮八幡社末社津島社に遷し合祀されました。

 御衣さまは大国主命の国造りに大変力をつくされ、衣の神さまとして、古来より多くの人々の崇敬篤く世に知られています

 昭和20年3月19日戦災により焼失しましたが、昭和32年7月、中部日本和裁教授連合会の発起により、広く崇敬者の寄進を集めて復興造営され、同時に淡島大神を合祀申し上げ、現在の興隆となりました。




 日常裁縫にたずさわっている人々が、針仕事を休めて、一年間使った古い針を供養する共に、裁縫の上達を願うという古くからの年中行事の一つです。

 妻として夫への愛、母として子供への愛、恋人への誠の愛、一針一針妻の、母の、恋人への愛を秘めた針という言葉で言われる裁縫、衣生活は女性にとって大事にしたい事の一つです。針供養はそうした女性の祈りです。

 若宮八幡社の針供養は毎年2月8日に行われます。

 当日は日本和裁士会愛知県支部、愛知県和裁組合、中部日本和裁教授連合会、名古屋呉服商業協同組合の協賛により県下の和裁洋裁学校の若い生徒さんを始め、裁縫にたずさわっている方々の参拝者で賑わいます。祭典に引き続き、神前にお供えしてある豆腐や蒟蒻(こんにゃく)に先を争って持ってきた針を刺して供養している姿は、日本古来の伝統信仰がそのまま今日に引き継がれています。


大須歳時記若宮八幡社